(マウス実験)高塩分食により腫瘍の成長が抑制された

(2019年6月) 塩分が多い食事は高血圧や心臓病などのリスク要因として知られるほか、最近の研究で自律神経に悪影響を及ぼすことも示されていますが、"Frontiers in Immunology" 誌に掲載された欧州の研究(マウス実験)で、高塩分食により腫瘍の成長が抑制されるという結果になりました。出典: Salty diet reduces tumor growth by tackling immune cells

研究の概要

マウスに塩分が多い食事を与えると腫瘍の成長が阻害されました。 この効果には、骨髄由来抑制性細胞(MDSC)と呼ばれる免疫細胞の機能の変化(低下)が関係しているようでした。 MDSCは他の免疫細胞が腫瘍細胞を攻撃する効率を低下させると考えられています。

この点を確認するため細胞実験で高塩分の環境を模したところ、MDSCの機能に変化が見られました。 MDSCの他の免疫細胞を阻害する能力が低下したのです。 ガン患者(*)から採取した細胞でも同様の結果となりました。
(*) この記事のソースとなったプレスリリース(リンクは上記の「出典」)のソースである研究論文(リンクは上記のジャーナル名)で引用されている研究論文によると、頭頸部(口腔・喉・鼻)や泌尿器のガンの患者。

また、MDSCを枯渇させたマウスでは、高塩分のエサを与えても腫瘍の成長への影響は見られませんでした。

留意点

塩分摂取量を増やすと(高血圧などのリスク増加に加えて)胃ガンのリスクも増加する恐れがあるため、今回の結果やその背後に存在する分子的メカニズムについて今後の研究で入念に調べる必要があります。

研究者は次のように述べています:
「(前略)
塩分摂取量を増やすだけで腫瘍の成長を抑制する効果があるのには驚かされました
(以下略)」