(2019年7月) "*The BMJ" に掲載された中国の研究によると、高齢のアルツハイマー病(AD)患者の認知機能の改善にビタミンDが役立つかもしれません。
研究の方法
AD患者210人を被験者とするランダム化比較試験で、被験者を2つのグループに分けて一方のグループにのみビタミンD800μg/日を1年間にわたり飲ませました(もう一方のグループはプラシーボとしてデンプン)。
認知機能のテストとアミロイドβ(AD患者の脳に蓄積する毒性のタンパク質)関連の血中指標物質の検査は、試験開始時・開始半年後・開始1年後の3回おこないました。
結果
ビタミンDを服用したグループはもう一方のグループに比べて、アミロイドβ関連指標物質の血中濃度や認知機能の様々な面(計算力や言語力など)において優れていました。
ビタミンDを服用したグループは追跡期間中におけるIQも向上していました。
今後さらに長期的な試験を繰り返して今回の結果を確認する必要があります。