キノコの摂取量とガンになるリスク

(2019年6月) "Cancer Prevention Research" 誌に掲載されたハーバード大学の研究で、キノコの摂取量とガンになるリスクとの関係が調査されています。
タイトル: Mushroom consumption and risk of total and site-specific cancer in two large US prospective cohorts
著者: Dong Hoon Lee et al.

研究の背景

これまでに複数のケース・コントロール研究(*)で、キノコの摂取量が多い人は一部のガンのリスクが低いという結果になっていますが、前向き研究でキノコ摂取量とガンの発症リスクとの関係を調べた研究はほとんど行われていません(そこで、今回の研究で調べることにした)。
(*) 患者と健常者を比較するタイプの研究。 今回の話で言えば、ガン患者と健常者とでキノコの摂取量を比較する研究になります。 ケース・コントロール研究は前向きコホート研究に比べて信頼性が低いタイプの研究です。

研究の方法

米国在住でガンではない女性 68,327人および男性 44,664人を対象に、キノコ(mushroom)の摂取量などを調べたのち26年間にわたりガンの発症状況を追跡調査しました。

結果

追跡期間中に 22,469件(女性で 15,103件)のガンが発生しました。

キノコを毎週5食分以上食べるグループとキノコをほぼ食べないグループとで、ガン(種類を問わない)になるリスクに差は見られませんでした。

ガンが生じる部位別(全部で17)に分析したところ、肺ガンに限り、キノコの摂取量が多いと発症リスクが高いという関係が見られました。 ただし、この関係も統計学的な有意性が微妙(marginal)でした。