収入が増えると心臓病や脳卒中で死亡するリスクが減っていた

(2019年6月) "European Journal of Preventive Cardiology" に掲載された韓国の研究で、収入が増えた人は心血管疾患(心臓病や脳卒中)で死亡するリスクが低いという結果になりました。
タイトル: Relationship between the shift of socioeconomic status and cardiovascular mortality
著者: Jidong Sung et al.

研究の方法

2002年に20才以上で心血管疾患やガンを抱えていなかった男女 178,812人の社会経済学的状態(*)の変化と心血管疾患による死亡の状況を10年間前後にわたり追跡調査しました。 社会経済学的状態の変化は1年単位で把握しました。
(*) 社会経済学的状態(socioeconomic status)は収入のほか学歴や職業までも含む概念ですが、今回の研究では収入だけに限られました。

結果

(おそらく追跡開始当初の時点で)収入が最も多い(収入において上位30%に分類される)グループに比べて、収入が中程度のグループは心血管疾患で死亡するリスクが92%増加していました。 収入が最も少ない(下位30%)グループでも73%のリスク増加でした。

そして、当初の収入を考慮しても、収入カテゴリー(最も多い・中程度・最も少ない)において上のカテゴリーに移動した(要は収入が格段に増えた)場合には心血管疾患で死亡するリスクが54%低下していました。

その一方で、収入カテゴリーにおいて下のカテゴリーに移動しても心血管疾患で死亡するリスクは増加していませんでした。