白内障患者と健常者とでビタミンD血中濃度を比較したが、どっちも欠乏していた

(2019年6月) エジプトの研究グループが白内障患者と健常者とでビタミンD血中濃度を比較した結果を "Journal of Ophthalmology" に発表しています。

研究の方法

白内障の患者325人と健常者とでビタミンDの血中濃度を比較しました。

結果

白内障患者のビタミンD血中濃度は、平均7.6ng/mL(中央値は5.6ng/mL)でした。 この血中濃度は「ビタミンDの重度の欠乏」に該当します。

これに対して健常者のビタミンD血中濃度は、平均18.5ng/mL(中央値は17.8ng/mL)でした。 しかし、この血中濃度でも「ビタミンDの欠乏」ではあります
"Vitamin D deficiency and posterior subcapsular cataract"と題された 2015年の研究論文に基づき、30ng/mL未満が「不足」、20ng/mL未満が「欠乏」、10ng/mL未満が「重度の不足」とみなされました。

所感

今回の論文は無料で全文を閲覧できたのですが、「Discussion」のセクションに「研究の弱点(limitations)」に関する記述はありませんでした。 今回の研究は横断研究なので、reverse causation(白内障の人が紫外線を警戒して日光に当たらず、それゆえにビタミンDがいっそう不足する)の可能性もあるんじゃないかと思うのですが。