身体活動、死亡リスク、抑鬱リスク、炎症

(2019年9月) "American Journal of Epidemiology" に掲載された研究。

研究の方法

"Sacramento Area Latino Study on Aging" と呼ばれる調査のデータを分析した。

論文要旨にはこの調査に関する説明がまったくなかったので、とてもめんどくさかったが全国1000万人(公称)の読者の皆様のためにわざわざ検索し、疲れ目にムチ打ってやっとの思いで(主観)見つけ出したとあるサイトによると、この調査は60~101才のメキシコ系米国人 1,789人を調べたもの。

論文要旨の情報と併せると、1998~1999年にかけて色々調べたのち、2007年まで死亡リスクなどを追跡調査したということである模様。

結果

身体活動量が少ない(MET時間/週が35未満)と(多い場合に比べて)死亡リスクが50%および抑鬱リスクが23%高かった。 認知症/認知機能障害のリスクも37%高かったが統計学的な有意性に問題があった(95% CI: 0.96-1.96)。

身体活動量が少ないと死亡リスクが高いという関係の8~10%が、IL-6・TNF-α・TNF-α受容体(*)といった炎症マーカーの血中濃度によって説明されるという計算になった。
(*) 検索で調べると、可溶性のTNF-α受容体というのがある。 "serum TNF-α receptor level" という言い方もされている。 "inflammatory markers, such as low serum TNF-α receptor level (Müller et al., 2004)" という文言を見つけたから、TNF-α受容体は血中濃度が低いと全身的な炎症の程度が大きいということなのかな。

身体活動と抑鬱リスクとの関係に炎症マーカーはどれ1つとして介在していなかった。

研究グループは「身体活動が多いと死亡や認知症のリスクが低い理由の一部は、身体活動により炎症が抑制されるおかげかもしれない」と述べている。