関節炎用のサプリ「グルコサミン」に意外な副効果!?

(2019年5月) "*The BMJ*" に掲載されたテュレーン大学などによる研究で、グルコサミンのサプリメント(関節炎の軽減のために服用される)を服用し続けている人は心血管疾患(心臓病や脳卒中、以下「CVD」)のリスクも低いという結果になりました。

研究の方法

英国在住でCVDではない男女46万6千人を対象に、サプリメント(グルコサミンを含む)の使用状況に関するアンケート調査を実施し、その後7年間前後にわたりCVDの発生状況を追跡調査しました。

結果

追跡期間中にCVDが1万件ほど発生しました。

CVDのリスクに影響するいろんな要因を考慮しつつ分析した結果、グルコサミンを服用している人はCVDになるリスクが-15%でした。 この数字は、冠動脈疾患に限ると-18%、脳卒中に限ると-9%(*)でした。

(*) ただし統計学的な有意性が微妙(95% CI: 0.83~1.00)。ただ、研究グループによると統計学的な有意性が微妙だった理由は症例数不足。

今回の研究ではグルコサミンの用量や使用期間までは調べていません。

解説

これまでにもいくつかの研究で、グルコサミンを使用している人はCVDリスクや死亡リスクが低いという結果になっています。

グルコサミンでCVDのリスクが低下するとすればそれは、グルコサミンで全身的に炎症が緩和されるためかもしれません。 グルコサミン使用者はCRP(炎症マーカー)が低いというデータがあります。 動物実験でも、グルコサミンの抗炎症作用がCVDの予防に一役買っている可能性が示されています。

また、複数の研究で、低糖質の食生活を続けている人はCVDリスクが低いという結果になっていますが、グルコサミンが低糖質食のような効果をもたらす可能性がマウス実験で示されています。

グルコサミン使用者で喫煙率が低いのも今回のような結果となった一因かもしれません。 上記の「結果」は喫煙習慣を考慮していません。