食生活と乳ガンの予防・治療・予後(レビュー)

(2019年7月) イタリアの研究グループが食生活と乳ガンの発症リスク・再発リスク・死亡リスクとの関係について過去10年分の研究をまとめたレビューが "Nutrients" 誌に発表されています。

レビューの要旨

  1. 乳ガンと診断された患者は、未精製の穀類(全粒穀物)・野菜・果物・ナッツ類・オリーブ油を積極的に摂り、飽和脂肪酸と赤身肉を控えめに摂る食生活(要はメディテラネアン・ダイエット)を続けると生存率が向上するかもしれない。
  2. EPAやDHA(長鎖オメガ3脂肪酸。魚介類の油)が抗がん剤の副作用を緩和したり、ガン治療の効き目を増強したりするのに有効かもしれない。 研究グループは「EPAやDHAを乳ガンの薬物治療や放射線治療と併用することが推奨される日が間もなく訪れるだろう」と述べている。
  3. 緑茶も生存率や再発リスクの改善に有効かもしれないが、乳ガン治療の一環として緑茶の飲用を推奨するには臨床試験のデータが十分でない。
  4. (食事から摂るビタミンCに対して)ビタミンCのサプリメントはガン細胞のアポトーシス誘導や免疫機能の増強に有益である可能性が細胞実験で示されてはいるものの、乳ガンの死亡リスクや再発リスクを低減する効果については議論が続いている。 ビタミンCに効果があるにしても、用量・投与方法(経口か静脈注射か)・投与期間が適切でなくてはならないだろう。 また、ビタミンCは副作用に注意(腎結石など)が必要である。
  5. (食事から摂るビタミンEに対して)ビタミンEのサプリメントは逆効果となる恐れすらある。
  6. ビタミンDはガン患者でひどく不足していることが多い。 多数の研究で、ビタミンDの欠乏がしている乳ガン患者の予後が悪いことが示されている。
予防の話がありませんでしたね。 ソース論文のタイトルに "prevention" って入ってたから記事タイトルにも「予防」と入れたんですが。 予防ネタを期待していた読者には申し訳ない。