HDLコレステロールは多いほど良いわけでもなさそうだ

(2019年7月) "Atherosclerosis" 誌に掲載された日本の研究によると、善玉とされるHDLコレステロール(以下「HDLC」)の値も高いほど良いというわけではないかもしれません。
タイトル: Repeated measures of extremely high levels of high-density lipoprotein cholesterol and subsequent all-cause mortality and cardiovascular events: A longitudinal study
著者: Daiki Kobayashi et al.

研究の方法

83,100人(平均年齢45.5才。49.4%が女性)を調べた後ろ向きデータ(追跡日数の中央値は 1,746日)を用いて、HDLC値(複数回測定)と死亡リスクや心血管イベント(心臓病や脳卒中)のリスクとの関係を分析しました。

結果

データ期間中に382人が死亡し、2,023件の心血管イベントが発生しました。

HDLC値に応じてデータを5つのグループに分けて比較したところ、HDLC値が最高(90mg/dl超)のグループはHDLC値が低い(40mg/dl)グループに比べて総死亡リスクが51%および心血管イベントのリスクが29%低下していました。

しかし、HDLC値が2番めに高いグループに比べれば、HDLC値が最高のグループではこれらのリスクは増加していました。 つまり、HDLC値と死亡/心血管イベント・リスクの関係を示すグラフがJ字を左右反転させたようなラインを描くということでしょうか。 HDLC値は最高ではなくほどほどに高いのが良いという結果でした。