週に150分未満の運動でも血圧と血糖値の抑制に有効

(2014年12月) "Journal of General Internal Medicine" に掲載された Kaiser Permanente(米国)の研究によると、週に150分未満の運動量であっても血圧と血糖値の抑制に有効かもしれません。

研究の方法

Kaiser Permanente の患者 622,897人分の医療データを分析しました。 データに含まれていた患者は、概ね健康で2年間のデータ期間中に3回以上通院した成人男女でした。 重大な健康問題を抱えている患者や、血圧または血糖値に影響する薬を服用している患者はデータから除外しました。

データの内容は、日常的に行っている中~高強度の運動(速いペースでのウォーキングなど)の頻度と一回あたりの運動時間などでした。

患者の運動量に応じてデータは次の3つのグループに分けられました:
  1. 1週間あたりの運動時間が150分以上のグループ
  2. 運動をしてはいるが1週間あたりの運動時間が150分未満のグループ
  3. 運動をしていないグループ
結果
データを分析した主な結果は次のようなものです:
  • 1および2のグループの女性は3のグループの女性に比べて、収縮期(最高)血圧と拡張期(最低)血圧の両方において低かった。
  • 男性では、拡張期血圧については(女性と同様の)相関関係が見られたが、収縮期血圧については見られなかった。(拡張期血圧は1と2のグループが3よりも低かったが、収縮期血圧は1~3のグループで違いが見られなかった)
  • 男女共に、1および2のグループは3のグループよりも空腹時血糖値が低かった。
  • 心血管代謝の(糖尿病のように心臓と代謝が関与する)変数に関する1のグループと2のグループとの差は、男性よりも女性で顕著だった。(1週間あたりの運動量の違いによる影響は男性よりも女性で顕著だった)
コメント
研究者は次のように述べています:
「今回の研究では、運動と健康状態との因果関係を示したものではありませんが、これまでに行われてきた複数の介入研究(ランダム化比較試験など。⇔ 観察研究)の結果と組み合わせて考えると、血糖値および血圧の低下や抑制ひいては心血管代謝の健康にとって運動が不可欠であると思われます」