遺伝子のタイプによっては、前立腺ガン治療薬「ザイティガ」から生じてガンを助長する代謝物の量が多い

(2018年6月) "Journal of Clinical Investigation" に掲載されたクリーブランド・クリニック(米国)の研究により、侵攻性前立腺ガン(CRPC)の患者においてHSD3B1という遺伝子が変異体である場合には、去勢抵抗性前立腺ガンの治療薬アビラテロン(商品名:ザイティガ)を投与したときに生じるアビラテロンの代謝物5α-アビラテロンの量が多いことが明らかになりました。出典: Researchers Find Prostate Cancer Drug Byproduct Can Fuel Cancer Cells

アビラテロンの薬効はアンドロゲン(男性ホルモン)を遮断するというものですが、その副産物である5α-アビラテロンはアンドロゲンのように作用して前立腺ガンの細胞の増殖を引き起こしかねません。5α-アビラテロンはアンドロゲン受容体に作用してガンを促進する経路のスイッチを入れてしまいます。

HSD3B1遺伝子とその変異体

HSD3B1遺伝子により作られる酵素により、ガン細胞は副腎性アンドロゲン(CRPCでガン細胞が利用するタイプのアンドロゲン)を養分として利用できるようになります。 HSD3B1遺伝子が変異体(1245C)である人では、HSD3B1酵素が過度に活性化することが知られています。