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アスピリンには解熱・鎮痛以外の効果も

目次
  1. アスピリンとは
  2. アスピリンには解熱・鎮痛以外の効果も
  3. アスピリンの副作用
  4. アスピリン服用に関するアドバイス
頭痛や熱などの無いときにもアスピリンを低用量で継続的に常用することで、様々な病気を予防できることが複数の研究により示されています。 アスピリンの通常の一回分が325mgであるのに対して、低用量のアスピリンは一回分が80mgです。
  • 心臓発作、脳卒中

    ハーバード大学の研究グループによると、冠状動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)の患者や、健康な人でも50歳以上の男性であれば、アスピリンを常用することで心臓発作のリスクを低減できます。 また米国の政府機関によると、男性ではアスピリンによって一度目の心臓発作のリスクが32%下がります。

    脳卒中に関しても、米国の National Heart Foundation によるとアスピリンを服用している人ではリスクが25%減少します。 アスピリンによって血液が希釈されるために、心臓発作や脳卒中が起こりにくくなるのだと考えられています。

    その一方で、アスピリンを含むNSAIDを大量に服用している人では心臓発作と脳卒中のリスクが増加するという結果になった研究もあります。

    2014年5月に "Circulation: Cardiovascular Quality and Outcomes" 誌に掲載された研究によると、心臓発作や脳卒中のリスクを低下する目的で低用量のアスピリンを常用するかどうかを判断するには CAC(冠動脈石灰化)スコアが有効で、このスコアが100以上である場合には、低用量アスピリンの常用のメリットが副作用のリスクを上回ると考えられます。

    遺伝的体質によってはアスピリン常用による心血管疾患予防の効果が無いばかりか逆効果に」 では、23%の女性では低用量アスピリンの常用が心臓病や脳卒中に有効でないという結果になっています。 この23%の女性は遺伝子的にそもそも心臓病や脳卒中になりにくい体質なのですが、その体質がアスピリンの常用によって消滅するために、アスピリンが有益でないばかりか僅かに有害となります。

    オメガ6脂肪酸 ⇒ リポキシン ⇒ コレステロール改善」によると、アスピリンによる心血管疾患予防効果は、アスピリンがリポキシンという化合物の生産を促進することによるものと思われます。
  • 血栓
    アスピリンを低用量(100mg)で常用することによって、動脈や静脈の血栓の再発リスクが1/3になるという結果になった研究があります。
  • ガン
    アスピリンの常用には、乳ガン・卵巣ガン・大腸ガン・前立腺ガン・皮膚ガン・肺ガン・膵臓ガンなどの予防効果もあると考えられます。 最近行われた米国ガン協会の調査でも、アスピリンによってガン全体の死亡率が37%減少するという結果が出ています。
  • 認知症
    米国で3,000人分のデータに基づいて行われた研究によると、アスピリンまたはイブプロフェンを週に4回以上服用している人では、アルツハイマー病を含む認知症の発症リスクが45%減少していました。 アスピリンの抗炎症作用、あるいはアスピリンがアミロイドのプラーク(アルツハイマー病患者の脳に見られるある種のタンパク質の蓄積)形成を阻害する作用によって、認知症の発症が抑えられるのだと考えられています。