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メディテラネアン・ダイエットとは

メディテラネアン・ダイエット(Mediterranean diet)とは、その名の通り地中海地方で伝統的に食べられている食事のことで、2013年にUNESCOによりイタリア、ポルトガル、スペイン、モロッコ、ギリシャ、キプロス、およびクロアチアの世界無形文化遺産として認定されています。

ただし、メディテラネアン・ダイエットの実際の(下記の)内容は南イタリアとクレタ島を始めとするギリシャの一部地域における 1960年代初期の食生活に基づいています。

メディテラネアン・ダイエットの普及
「メディテラネアン・ダイエット」という概念は、1975年に米国人研究者によって初めて提唱されましたが、一般的に普及し始めたのは 1990年代になってからのことです。 メディテラネアン・ダイエットがテーマではないニュースでも、研究者がメディテラネアン・ダイエットを健康的であるとして推奨していることが度々あります。

日本人からすれば地中海地方もヨーロッパというイメージですが、欧米人にしてみるとメディテラネアン・ダイエットは現代の欧米型の食事とは明確に違っているようです。

今年(2015年)になって、ノルディック・ダイエット(北欧型の食事)に関するニュースも見かけました。 欧州の各地域がそれぞれに固有の食事スタイルの有益性をアピールして地域の活性化に繋げようとしているのでしょうか。 日本で言えば和食の良さを世界にアピールするようなものですね。
メディテラネアン・ダイエットの内容
メディテラネアン・ダイエットの特徴は概ね次のようなものです:
  • 野菜と果物を多く食べる。
  • 炭水化物は主に全粒穀物で摂る。
  • 豆類とナッツ類(1日に30g程度)もよく食べる。
  • 食用油として主にオリーブオイルを用いる。
  • 塩分を控えめにし、風味をハーブとスパイスで補う。
  • 乳製品(主にチーズとヨーグルト)をほどほどに食べる。
  • 魚と鶏肉をほどほど(週に2回以上)に食べる。
  • 卵はあまり食べない(1週間あたり0~4個)。
  • 赤身肉やバターもあまり食べない。
  • 赤ワインを適量飲む(年齢・性別により異なるが1日あたり150ml~300ml程度)。

メディテラネアン・ダイエットにおいて、摂取カロリーに脂肪が占める割合は25~35%、飽和脂肪が占める割合は8%以下です。

オリーブオイルにしてもナッツ類にしてもハーブにしても高価なのが難点です。 メディテラネアン・ダイエットを毎日続けるとなると非常にお金がかかります。 日本では野菜も果物も高価ですし、全粒穀物にしても白米よりはコストがかかるでしょう。
メディテラネアン・ダイエットの健康効果
様々な研究で、メディテラネアン・ダイエットには次のような効果が示唆されています:
  • 総死亡率(早死にのリスク)の低下
  • メタボリック・シンドローム、2型糖尿病、高血圧、脂質異常などの生活習慣病を予防する効果
  • ガン・心臓病・パーキンソン病・認知症のリスク低下
  • 短鎖脂肪酸(*)の増加
  • TMAO(†)の減少

(*) 短鎖脂肪酸(SCFA)とは腸内細菌が食物繊維を分解して作り出す酢酸塩・プロピオン酸塩・酪酸塩などの物質のことで、炎症性疾患・糖尿病・心臓病などのリスクを下げる効果が期待されています。

(†) TMAO(トリメチルアミン-N-オキシド)は赤身の肉に多量に含まれるカルニチンや、卵・乳製品に多く含まれるコリンやが消化されるときに生じる物質で、腎疾患のリスク動脈硬化に関与しています。