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鼻の軟骨から膝関節用の軟骨を培養増殖

(2014年8月) "Science Translational Medicine" 誌に掲載されたバーゼル大学(スイス)の研究によると、加齢や怪我などにより損傷した関節軟骨の治療に鼻中隔(左右の鼻の穴を仕切る隔壁)の軟骨細胞を使えそうです。 鼻中隔から採取した軟骨細胞が膝の関節の環境に適応して増殖し、関節の欠陥を修復してくれるというのです。

鼻の軟骨細胞が関節の環境に適応して自己再生する能力は、HOX(ホメオボックス)遺伝子が発現しないという性質によるものだと考えられます(膝関節の軟骨では HOX 遺伝子が発現する)。

研究グループは既に今回と同じ手法を用いて、腫瘍に犯された鼻翼(鼻の両脇の部分。小鼻。大鼻翼軟骨がある)を再生するのに成功しています。

研究の概要

今回の臨床試験では、55才未満の患者25人のうちから選ばれた7人を対象に、生検を実施して鼻中隔から直径6mmほどの小さな軟骨組織を取り出し、軟骨細胞を分離しました。

次に、分離した軟骨細胞を培養増殖し、それをスカフォード(土台)に塗布して、30×40mmの(人工の)軟骨移植片をこしらえました。 そして数週間後に、患者の膝から損傷した軟骨組織を除去して、鼻の軟骨細胞から作った軟骨移植片を導入しました。

高齢者にも
過去の研究で、増殖して軟骨を新たに形成するという鼻軟骨細胞の能力が老人であっても失われていないことは既に確認されています。 したがって、今回の治療法は、広範囲にわたって軟骨が損傷している患者だけでなく高齢の患者にも使える可能性があります。
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