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脂肪細胞が抗がん剤を吸収して変質させて効果を損なう

(2017年11月) "Molecular Cancer Research" に掲載されたUCLAマテル子供病院の研究によると、白血病などの治療に用いられる抗がん剤の有効成分であるダウノルビシンは脂肪細胞により吸収および代謝されて効力を失ってしまう恐れがあります。 他のタイプの抗がん剤でも同様かもしれませんが、その点については今後の研究で調べる必要があります。

研究の方法

ヒトの急性リンパ性白血病(ALL)の細胞と脂肪細胞を一緒に培養したものをダウノルビシンで処理するという実験をしたり、ガン患者から採取した脂肪組織がダウノルビシンを代謝するかどうかを調べたりしました。

結果

主な結果は次のとおりです:
  • 脂肪細胞の存在によりALL細胞に蓄積するダウノルビシンの量が減った。
  • 脂肪細胞がダウノルビシンを吸収するためにALL細胞の微小環境からダウノルビシンが除去され、脂肪細胞が存在しない場合に比べてALL細胞が死滅しにくくなり増殖も活発となった。
  • 脂肪細胞がダウノルビシンを代謝していた。 脂肪細胞に含有される酵素がダウノルビシンの分子的な構造を変化させてALL細胞に対する毒性を低減していた。