侵攻性の進行前立腺ガン患者ではビタミンD が欠乏

(2014年5月) "Clinical Cancer Research" 誌に掲載されたシカゴ大学の研究において、侵攻性が強く、かつ進行した前立腺ガンの患者ではビタミンD が欠乏している傾向にあるという結果が出ています。

この結果から、ビタミンD が前立腺ガンの発症や進行に深く関わっている可能性が示唆されます。

研究の方法

PSA(前立腺特異抗原)に異常が見られた、あるいは触診で前立腺に異常が見られたために前立腺生検を受けた男性667人(40~79才)のビタミンD 血中量を検査しました。

結果

生検の結果が陽性であった男性の44%、陰性であった人の38%でビタミンD が不足していました。 ビタミンD の正常な血中量の範囲は 30~80 ng/mlであり、20 ng/ml 未満が欠乏症と判断されますが、生検を受けた男性たちの間でビタミンD が欠乏している人は少なくありませんでした。

生検でガンと診断されたグループのうち、ビタミンD 血中量が 12 ng/ml と非常に少なかった男性ではガンが進行していて(advanced、体内の他の部位まで拡がっていて通常は治療を行っても治癒や制御が望めない)、さらに侵攻性の強いものである率が高くなっていました。

コメント
研究者は次のように述べています:

「ビタミンD は健康な細胞とガン細胞の成長速度を制御していますが、それ以外にも、幹細胞から成熟細胞(adult cells)への変化を制御していると思われます」

「ペトリ皿に載せた前立腺の細胞にビタミンD をかけると成長速度が鈍化します。 ビタミンD 体内量が少なすぎると細胞の成長に異常が生じるのかもしれません」