紫外線によるダメージなどで皮膚が老化すると傷の治りが遅くなる

(2016年6月) 外傷の治癒に汗腺が供給する細胞が用いられることをミシガン大学の研究チームが 2012年に発見していますが、"Aging Cell" 誌に掲載された同じくミシガン大学の研究によると、汗腺が傷を治す能力は皮膚の老化により低下します。出典: Healing Function of Sweat Glands Declines with Age

研究の方法
高齢者の18人と若者18人の皮膚に小さな傷(*)を付けて、傷口が治る様子を比較しました。
(*) 鉛筆の直径よりも小さい程度の傷。 傷をつける際には麻酔を用いた。
結果

若者の方が高齢者よりも、汗腺が傷をふさぐために供給する細胞の量が多いことが明らかになりました。 さらに、細胞の凝集性も若者の皮膚の方が優れていました。 高齢者の皮膚では傷の治癒に参加する細胞が少なく、細胞同士の間隔も離れており、そのために傷がふさがるのが遅く再生した皮膚も薄くなっていたのです。

汗腺そのものの働きは高齢者でも衰えていませんでしたが、高齢者の皮膚は加齢による劣化のために、新しく作られた細胞を支える能力が構造的に劣っていました。

コメント
研究者は次のように述べています:
「今回の研究によると、高齢者の傷の治りが遅いというのと老化により皮膚にシワやたるみが生じるというのは、メカニズムが共通している部分があります。 汗腺を支える皮膚の構造にダメージを与える主要な要因の1つが日光に含まれる紫外線です。 したがって、怪我の治りの速さを維持するためにも日焼け止めを使うことが推奨されます」