攻撃的な子供は他人の敵意に対して過敏に反応している?

(2015年7月) "Proceedings of the National Academy of Sciences" に掲載されたデューク大学(米国)の研究によると、攻撃的な子供は他人の敵意に対して過敏に反応しているのかもしれません。出典: Kids Expecting Aggression from Others Become Aggressive Themselves

研究の方法
世界の12の地域(*)に住む8才の子供 1,299人を対象に、攻撃的な振る舞いに関するデータを入手し、相手に悪意があるとは断定できない仮想の状況(†)に対してどう反応するかを尋ねて、相手に悪意があるか否かが曖昧な行為に敵意を見出して攻撃的になるかどうかを評価しました。 そして、その後4年間にわたり追跡調査を行いました。

(*)済南(中国)、ナポリ(伊)、ローマ(伊)、ザルカ(ヨルダン)、ルオ族(ケニヤ)、マニラ(フィリピン)、トロルヘッタン(スェーデン)、ベーネルスボリ(スェーデン)、チエンマイ(タイ)、ダーハム(米国)。 ダーハムのデータに含まれていたのは黒人・白人・ヒスパニック。

(†) 例えば、背後から押されて水溜りに足を踏み入れてしまうなど。
結果

子供が住んでいる地域に関わらず、当該の行為が悪意によるものであると考えた場合には子供が攻撃的に反応する率が5倍でした。

そして、他人の行動に(敵意が無い場合にも)敵意を見出す偏見を獲得済みであった子供では、攻撃的な振る舞いをする率と攻撃的な振る舞いの程度が4年間のうちに悪化していました。

敵意を見出す偏見を持つ子供が最も多かったのはザルカとナポリで、最も少なかったのはトロルヘッタンと済南でした。
実用性

今回の結果から、子供の攻撃的な振る舞いを防ぐには他人の行動に敵意を想定しないように子供を育てるのが良いと思われます。

研究者は次のように述べています:
「子供には『自分がして欲しいことを他人にもしてあげなさい』とだけではなく『自分が他人に思ってもらわれたいように他人のことを思ってあげなさい』と教えるのが良いでしょう」