侵攻性前立腺ガンの患者はビタミンDが不足していることが多い

(2016年3月) "Journal of Clinical Oncology" に掲載されたノースウェスタン大学などの研究で、ビタミンDが不足している男性は前立腺ガンが侵攻性のものであることが多いという結果になりました。
侵攻性の前立腺ガン
侵攻性の前立腺ガン(aggressive prostate cancer)とは、前立腺以外の場所にまでガンが広がった前立腺ガンや、グリソン・スコアが高い前立腺ガンのことです。 グリソン・スコアとは腫瘍の悪性度の指標で、このスコアが低いほど腫瘍組織が正常な前立腺組織に近く腫瘍が広がりにくいということになります。

今回の結果は、前立腺ガンを手術により除去するか、それとも腫瘍の監視だけに留めるかという判断を行う際の参考になります。

研究者は次のように述べています:
「ビタミンD不足を前立腺ガンの性質を判断する際の目安として用いれる可能性があります。 前立腺ガンであると診断されたとき、あるいはPSA(前立腺特異抗原)が高いと診断されたら、ビタミンDの血中濃度も検査するべきです。 そしてビタミンDが不足していれば、これを補給するようにします」
研究の方法

2009年~2014年のうちに根治的前立腺摘除により前立腺を切除した男性190人のデータを調査しました。 男性たちはシカゴに在住で、平均年齢は64才でした。

結果
190人のうち前立腺ガンが侵攻性のものだった患者は87人でした。 前立腺ガンが侵攻性ではなかった103人のビタミンD血中濃度が27.0ng/mlだったのに対して、この87人のビタミンD血中濃度は22.7ng/mlでした。
ビタミンDの血中濃度は一般的に、30ng/ml未満で不足、20ng/ml未満で欠乏だとされています。 シカゴ在住者の平均的なビタミンD血中濃度は25ng/mlほどです。
アドバイス
ビタミンDはガン以外の病気の侵攻性や骨の健康にも関与しているので、研究者は前立腺ガンの患者に限らずビタミンD不足に注意することを促しています:
「病気の予防という観点から、ビタミンDが不足している男性はみんなビタミンDを補給して正常な水準にしておくのが賢明です」