肉体の老朽化により老化するのではなく、遺伝子に組み込まれたスイッチが老化を開始する? (レビュー)

(2018年7月) ヴァン・アンデル研究所(米国)の研究者が不老長寿の可能性についてまとめたレビューを "Experimental Gerontology" 誌に発表しています。

レビューの要点

  1. 数十年前まで、「老化はダメージが蓄積してゆく不可避のプロセスであり科学的な探求のテーマたり得ない」とみなされていた。
  2. しかし、近年の研究により老化プロセスが遺伝子により決定されるものであって必ずしもどうにもならないものでもないことが明らかになり、現在ではこのような見方も変わってきている。
  3. 老化の原因や理由あるいは老化を食い止める方法は未だ明らかではないが、このレビューの著者は最近の研究に基づき次のような仮説を立てた:
    「若い頃には生体の修復や維持などにエネルギーが回され、そのために若々しく健康である。 しかし、エネルギーが生殖に回される生殖期以降には、生体の生存・維持・修復などの機能が未だ立派に使える状態にあるにもかかわらず遺伝子的なプログラムによりそうした機能のスイッチが切れてしまい、それが原因で老化する」
  4. この仮説が正しければ、この遺伝子的なスイッチを特定してスイッチをオンの状態に戻すだけで老化に対抗できるはずだ。