徒歩や自転車で移動するときに汚れた空気を吸い込む量が少なくなる速度

(2016年10月) これまでに多数の研究で、交通手段としてクルマの代わりに自転車や徒歩を用いるのが糖尿病・高血圧の予防やダイエットに有効であることが示されていますが、ブリティッシュ・コロンビア大学の研究により、街中を徒歩や自転車で移動するときに大気汚染の被害が最も少なくなる速度が明らかになりました。 この研究は、"International Journal of Sustainable Transportation" に掲載されました。

解説

自転車や徒歩で移動速度を上げると、激しい運動をすることになるので呼吸も激しくなります。 そして呼吸が激しいと、吸い込む大気汚染物質の量が増えてしまいます。 その一方で、移動速度がゆっくりであると大気汚染物質にさらされている時間が長くなります。

今回の研究では、大気汚染による健康被害を最低限に抑えるうえで、吸い込む大気汚染物質の量と大気汚染物質にさらされている時間のバランスをどう取ると理想的となるかを計算しました。

理想的な移動速度
この研究によると、徒歩であれば時速2~6km、自転車であれば時速12~20kmで移動するようにすると、大気汚染物質を吸い込むことで生じる健康への悪影響を最低限に抑えつつ運動量を増やすことができます。
自転車の場合
  • 20才未満の女性が平地を移動するには、時速12.5kmが理想的。
  • 20才未満の男性が平地を移動するには、時速13.3kmが理想的。
  • 20~60才の男女の場合、この数字は時速13~15km。
ネットで調べたところ、時速12~15kmというのは車道を自転車で普通に走るときの速度に相当するようです。 歩道だと時速10km以下でないと危険だという意見もありました。
徒歩の場合
  • 20才未満の男女であれば、時速3km程度が理想的。
  • 20~60才の男女であれば、時速4km以上が理想的。
徒歩で時速3~4kmというのも、一般的な人の歩行速度に相当するようです。