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大気汚染で先天性奇形のリスクが増加する可能性

(2014年12月) "Environmental Research" 誌に掲載されたテル・アビブ大学(イスラエル)の研究で、大気汚染への暴露量が多かった妊婦では胎児に先天性奇形が生じるリスクが増加するという結果になりました。

方法

この研究では、1997~2004年におけるイスラエルでの出生 216,730件のデータを分析しました。 大気汚染の指標として用いられたのは二酸化硫黄(亜硫酸ガス)、PM10(大気中に浮遊する微粒子のうち、粒子径が10μm 以下ほどのもの)、窒素酸化物(NOx)、およびオゾン(O3)でした。 大気汚染のデータは複数の大気観測ステーションから入手しました。

そして、大気汚染のデータと妊婦たちの自宅所在地のデータを地理情報システムを用いて分析し、妊婦たちが大気汚染物質に暴露された量を評価しました。 この評価は、妊娠1~12週目および妊娠期間全体について行いました。

結果
主な結果は次の2つです:
  • 妊娠期間全体(*)について、PM10と窒素酸化物への暴露量と先天性奇形(congenital malformations)のリスクとの間に相関関係が見られた。 顕著だったのは循環器系の異常(PM10と窒素酸化物の両方で)と性器の異常(窒素酸化物のみで)だった。
    (*) 原文は "full-term pregnancies"。 これだと本来は「妊娠満期」という意味になると思うのですが、話の流れからして「妊娠期間全体」という意味だと判断しました。 この前のパラグラフに登場する「妊娠期間全体」の原文は "the entire pregnancy"。
  • 二酸化硫黄とオゾンは、生殖補助医療(体外受精・胚移植や顕微授精など)による妊娠において先天性欠損(congenital defects)との相関関係が見られたが、統計学的に有意と言えるほどの関係ではなかった。