大気汚染で高血圧になりやすくなる

(2016年6月) "Hypertension" 誌に掲載された広東省公衆衛生院(中国)の研究(メタ分析)によると、石炭の燃焼・自動車の排気ガス・粉塵などに由来する大気汚染物質に短期的または長期的にさらされることで高血圧のリスクが増加します。 高血圧は心臓病や脳卒中のリスク要因です。

研究の方法

大気汚染が高血圧のリスクに及ぼす影響に関して世界各地で行われた17の研究のデータを分析しました。 データに含まれる高血圧患者の人数は11万人近く、健常者(高血圧リスクの比較対象)の人数22万人ほどでした。

分析の対象となった汚染物質は、二酸化硫黄(SO2)、窒素酸化物(NOx)、微粒子状物質(PM2.5やPM10など)でした。

結果
次の場合に高血圧のリスクが増加していました:
  • SO2、PM2.5、またはPM10に短期的にさらされた場合。
  • ニ酸化窒素(NO2)またはPM10に長期的にさらされた場合。
SO2は主として、ガソリンなどの化石燃料の燃焼により生じます。 PM10は粒子径が10μm以下の粒子状物質を指すので、PM2.5も含みます。 NO2は大気汚染の指標の1つで、自動車やバイクなどの排気ガスに由来します。
解説

大気汚染により高血圧になるリスクが増加するのは、大気汚染が引き起こす炎症と酸化ストレスのために血管に異変が生じるからだと考えられています。

研究者によると、大気汚染がひどい日には外出を控えることが推奨されます。 特に高血圧をすでに患っている人は、大気汚染に短期的にさらされるだけでも症状が悪化する恐れがあります。 大気汚染の悪化を防ぐためにも、自動車・バイク・原付・ヘリコプターの使用は極力控えるようにしましょう。