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適量の飲酒であれば妊娠の成功率は下がらない

(2016年9月) "*The BMJ*" に掲載された研究によると、適量の飲酒である場合には飲酒によって妊娠の成功率は下がらないようです。出典: Alcohol consumption and fecundability: prospective Danish cohort study

研究の方法

21~45才で妊娠を望んでいるけれども不妊治療は受けていないというデンマーク人女性 6,120人に、月経周期12回分または妊娠するまでのあいだ2ヶ月ごとに飲酒量を報告してもらいました。

この研究において「1杯」は次のように定義されました:
  • ビール: 330ml
  • ワイン: 120ml
  • デザートワイン: 50ml
  • 蒸留酒: 20ml
結果
データの期間中に 4,210人(69%)が妊娠しました。 飲酒量の中央値は1週間あたり2杯というものでした。 飲酒量がゼロだった場合と飲酒量が1~13杯の場合とで、妊娠成功率に違いは見られませんでした。 飲酒量が14杯以上の場合には妊娠成功率が18%下がっていましたが、95%CIに問題がありました(0.60~1.12)。
(*) 14杯/週以上飲む女性は人数が少なかったため、このグループはデータの量が十分ではありませんでした。

お酒の種類別の分析では、蒸留酒を飲む場合に妊娠成功率が15%下がっていましたが、これも95%CIに問題がありました(0.61~1.17)。

解説
メカニズム

飲酒は性ホルモンを増加させることによって妊娠成功率を低下させる恐れがあります。 飲酒による性ホルモンの増加は、1週間あたりの飲酒量が14杯を超えると明確になります。

留意点

今回の研究では、一定量のお酒を一定期間にまんべんなく飲む場合と、一定量のお酒を一度にまとめて大量に飲む場合とを区別していません(一度に大量に飲んだ場合に妊娠成功率が下がらないかどうかは調べ切れていない)。

類似研究

これまでの研究では、飲酒によって妊娠成功率は下がらないという結果になったものと、適量の飲酒でも妊娠成功率が下がるという結果になったものが混在しています。 ワインを飲んでいると早く妊娠するという結果になった研究もありますが、(今回の研究を含めて)他の研究ではそういう結果になっていません。

アドバイス
研究チームによると、妊娠初期はアルコールが胎児に及ぼす悪影響が特に強いので(妊娠に気付かず飲酒していたという事態にならないように)妊娠しようとしている女性は飲酒を控えるのが良策です。