乳ガンを引き起こす遺伝子は飲酒で活性化する

(2016年3月) 飲酒により乳ガンの発症・再発リスクが増加することが知られていますが、"PLOS ONE" に掲載されたヒューストン大学(米国)などの研究で、アルコールがガンを引き起こす遺伝子を活性化させることが明らかになりました。出典: Cancer-Causing Gene Triggered by Alcohol May Increase Breast Cancer Risk

今回明らかになったこと
  • BRAFと呼ばれガンを引き起こす遺伝子(*)の発現(†)をアルコールが必要以上に持続させるために、エストロゲンが存在しない場合にもアルコールがエストロゲンのように作用して乳ガンのリスクを高める。
  • タモキシフェンという抗がん剤にはガン細胞が速いペースで増殖するのを抑制する効果があるが、この効果をアルコールが弱めてしまう。

(*) 「BRAFと呼ばれガンを引き起こす遺伝子」- "a cancer-causing gene called BRAF"

(†) 「遺伝子の発現」とは遺伝子の設計図に基づいて体内で特定のタンパク質が作られることです。
研究者は次のように述べています:
「今回の研究では、アルコールがBRAF遺伝子を活性化させることによって①乳ガン細胞の増殖を促進するというエストロゲンの作用を増強し、②エストロゲンを遮断するというタモキシフェンの作用を損なうことが示されました」