飲酒の関節リウマチへの影響①

これまで、生活習慣の中でリウマチとの関係が明確に指摘されてきたのは喫煙だけ参考記事: 少しの喫煙でも関節リウマチのリスクが二倍以上で、飲酒とリウマチの関係について調べた研究は結果がまちまちですが、以下の研究によると飲酒によってリウマチのリスクは増加するよりもむしろ低下すると思われます。

ただし、リウマチの薬の中にはアルコールとの相性が悪いものもあるため、リウマチの薬を服用中の人が新たに飲酒を始める前に医師に相談しましょう。

適量のお酒を嗜む女性でリウマチのリスクが減少

(2014年5月) "Arthritis & Rheumatology" 誌に掲載された Brigham & Women's Hospital の研究で、お酒を適量に飲む女性のほうが関節リウマチ(以下「リウマチ」)になることが少ないという結果になっています。

研究の方法

この研究では368万人時間(person-time。 人数×期間)分のデータ(リウマチの発生件数は903件)を分析しました。アルコールの摂取量は、4年に1回の頻度で実施されたアンケートで調査しました。

結果
主な結果は次のようなものです:
  • アルコールを1日あたり5~9.9gの摂取する女性では、アルコール類を一切飲まない女性に比べてリウマチのリスクが22%減少(調整後HR 0.78)していた。
    10gのアルコールが12.5mL。 したがってアルコール度数5%のビール350mLに含まれるアルコールの重量は多分14gになります。 ですので、5~9.9gのアルコールというのは度数5%のビールで言えば多分125ml~250ml程度ということになります。
  • 飲酒とリウマチの関係は血清反応陽性のリウマチで特に強く表れていた(HR 0.69)。
  • ビールを飲まない女性に比べて、週に2~4回ビールを飲む女性ではリウマチのリスクが31%減少していた。
解説
研究チームは次のように述べています:
「今回の研究では、長期間にわたって飲酒している女性はリウマチのリスクがそこそこ低いという関係が認められました」

飲酒によって女性のリウマチのリスクが低下する理由は不明ですが、アルコールによりエストロゲン(女性ホルモン)の量が増加するためかもしれません。 エストロゲンには関節リウマチを防ぐ作用があります。

この研究では、男性における飲酒の効果は不明ですが、リウマチは女性のほうがかかりやすい病気です。 リウマチは20~30代の頃に発症するのが一般的です。