飲酒で亜鉛が不足して全身に悪影響

(2017年11月) ヤロスラヴリ州立大学(ロシア)などの研究グループが "Eurpean Journal of Nutrition" に発表した論文によると、飲酒によって亜鉛が不足して全身に悪影響を及ぼします。

研究の方法

飲酒と亜鉛の代謝の関係について調べたこれまでの研究に目を通しました。

結果

アルコールが亜鉛のトランスポーター(輸送体)に影響するために、肺・肝臓・消化管・脳において亜鉛の量が減ります。

消化管

消化管において亜鉛が欠乏すると腸の透過性(腸内の有害物質が腸壁を通り抜けて体内の各所に運ばれる現象)が増大して腸内細菌由来の毒素が腸から漏れ出し内毒血症および全身性の炎症が生じます。

肝臓

内毒血症はさらに、アルコールで弱っている肝臓において炎症を悪化させ肝臓をさらに痛めつけます。

肺で亜鉛が欠乏すると肺のバリア機能が低下して呼吸窮迫症候群になります。

このように損なわれた消化管や肝臓の機能は、炎症促進性のシグナル伝達や神経毒性代謝物の蓄積を通じて、アルコールが脳に及ぼす悪影響にも関与します。