ALS の原因解明が進みました。 カロリー制限が有効かも

(2014年7月) "Developmental Cell" 誌に掲載されたトロント大学の研究(イースト菌を用いた実験)により、「ルー・ゲーリック病」とも呼ばれる筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者に欠けていることが多い PBP1 または ATAXIN2 という遺伝子が果たしている役割が明らかになりました。

ATAXIN2 の役割

DNA に備わっている遺伝情報が RNA に渡され、RNA が浮き上がってタンパク質を作り、そのタンパク質によって体は動くわけですが、ATAXIN2 が存在しない場合には、RNA が浮き上がらずに DNA に接着し、RNA とDNA の混成物(RNA-DNA hybrids)が形成されます。

この RNA と DNA の混成物のために他の RNA まで完成を阻止され、形成半ばで止まってしまった RNA の残骸が細胞中に散らかります。 これらの残骸によってRNA とDNA の混成物がさらに増加します。

研究者は、RNA の残骸と DNA-RNA 混成物との悪循環を止めることが出来れば ALS を抑制あるいは改善できると考えています。

研究の概要

この研究では、(イースト菌において)摂取カロリーを必要最低限に抑えることで、ATAXIN2 が欠けている細胞において DNA-RNA 混成物の形成が停止することも明らかになりました。

研究グループは、(特に初期の)ALS 患者にカロリー制限が有効であるかどうかを ALS 患者の組織を用いた実験で調査中です。 実験の途中経過は非常に有望です。