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自分がアルツハイマー病ではないかという不安は的中することが多い

(2014年2月)ケンタッキー大学の研究によると、アルツハイマー病に関しては、自分の感覚と医師による診断が合致する可能性が高いと考えられます。 つまり、自分の記憶力に不安があってアルツハイマー病ではないかと心配している場合に医師の診断を受けると、やっぱりアルツハイマー病だったというケースが少なく無いというわけです。

この研究では、60才以上の男性 3,701人に次のような簡単な質問をしました:

「前回(この病院に来て)以来、ご自分の記憶力に何らかの変化を感じていますか?」

その結果、「はい」と答えた人では、医師の診断でもアルツハイマー病であることが多かったのです。

研究者によると、今回と同じような結果になった研究が他にも存在するため、記憶力に関する不安の自覚をアルツハイマー病を初期の段階で診断するための指標として用いられる可能性は十分に考えられます。

ただし研究者は、記憶力の衰えを過度に心配しないようにと注意を発しています:

「通常の物忘れと記憶障害とは別物です。 記憶障害は時間の経過によって変化(悪化)しますし、日常生活の様々な面に支障をきたします」


記憶力に異変を感じてから10年間で認知症を発症する
(2014年9月) "Neurology" 誌に発表された同じくケンタッキー大学の研究によると、記憶力の異変に関する自覚は、アルツハイマー病だけでなく認知症や認知障害の兆候でもあるようです。

こちらの研究では、認知症ではない平均年齢73才の高齢者531人に、「前年のうちに記憶力に何か変化を感じましたか?」という質問をし、さらに平均で10年間にわたって記憶力と思考力のテストを毎年行いました。 そして、これらの人たちが亡くなった後に脳を検査してアルツハイマー病の有無を調べました。

研究期間中に「記憶力に異変があった」と回答したのは56%で、そのような回答がなされた平均年齢は82才でした。

そして、「記憶力に異変があった」と回答した高齢者では、記憶・思考力に異常が生じる率が3倍近くに増加していました。 また、研究期間中に認知症を発症した高齢者の割合はおよそ6人に1人でしたが、そのうちの80%が「記憶力に異変があった」と報告していました。

研究者は次のように述べています:

「特筆すべきは、高齢者が記憶力の異変を自覚し始めてから認知症あるいは臨床的に有意な認知障害を発症するまでに相当な期間を要したという点です。 認知症の場合は12年ほど、認知障害の場合は9年ほどでした。 これはつまり、記憶力の異変を自覚し始めてからでも介入(治療)をする時間的余裕があるということです」