鉄もアルツハイマー病の原因に?

(2013年8月) これまでアルツハイマー病の原因は、タウとβアミロイドという2種類のタンパク質の加齢による蓄積が原因だと考えられてきましたが、"Journal of Alzheimer's Disease" に掲載された UCLA の研究によると、鉄もアルツハイマー病の原因となるかもしれません。

鉄の摂取量を減らしたり、薬剤によって体内の鉄を除去することで、アルツハイマー病を治療あるいは予防できる可能性があります。

研究の概要

MRIを用いてアルツハイマー病患者の脳を撮影したところ、アルツハイマー病において病変部となることの多い海馬(記憶や認知機能に関与ししている)という脳の器官に、脳の他の部分と比べて大量の鉄が含まれていました。 さらに、健康な人との比較でも、アルツハイマー病患者の海馬に含まれる鉄の量が多くなっていました。

コメント
研究者は次のように述べています:

「すでに損傷している(脳の)組織における鉄の量を計測するのは困難なのですが、今回の研究で用いたMRI技術によって、組織の損傷では鉄量も増加していることが確認できました」

「アルツハイマー病患者の海馬に、当人の脳の他の部分や、健康な別人の海馬よりも大量の鉄が存在していることから、鉄の蓄積がアルツハイマー病の原因の1つである可能性が示唆されます」

研究者によると、体内に存在する鉄の量は、赤身の肉などの食事や、ミネラルのサプリメントの服用、また女性では閉経前の子宮摘出などにより変わってきます。