美容整形により3歳若く見えるが、魅力的にはならない

米国の研究によると、顔の美容整形手術を受けると僅かに若く見えますが、必ずしも手術前よりも魅力的にはなりません。

この研究では、顔や、首、上眼瞼(上のまぶた)、下眼瞼(下のまぶた)のリフト手術(シワ、たるみの改善)のうちの1つまたは複数を受けた顧客49人の整形前の写真と整形後の写真を、顧客と面識の無い人たち50人に見せて、手術後に魅力的になったかどうかを客観的に評価してもらいました。

顧客の年齢は42~73歳。 写真を撮った時期は手術前と手術から半年後で、化粧や、アクセサリー類は一切使用していない状態で撮影しました。 また、顧客たちには、手術後から撮影までの間に、ボトックス(ボツリヌス毒素によるシワ取り)や、スキン・リサーフィシング(肌を化学的、物理的あるいは光学的に傷付けて新しく再生させる)など、美容整形手術以外の美容療法を使用せずにいてもらいました。

写真の評価役には、研究の目的を知らせずに手術前または手術後いずれかの写真だけを見せ、両方は見せませんでした。 (したがって評価役は、美容整形手術が関与した写真であることも知らなかったわけです。 美容整形をした人が街中で、自分が美容整形したことを知らない他人に顔を見られて評価されるという状況と同じ)

評価役には、写真に写っている女性の若さと魅力を10段階で評価してもらいました。 何をもって魅力的であるとするかという基準は伝えておらず、それぞれの評価役自身の基準によりました。

以上の研究の結果、手術前には平均で実年齢(生年月日に基づく年齢)よりも2.1歳若く評価されていたのが、美容整形手術によって実年齢よりも5.2歳若く評価されるようになっていました。 すなわち、手術によって3.1歳若く見えるようになったのです。 しかし、総合的な魅力という点では手術の前後で有意な違いがありませんでした。

この研究を行った医師によると、問題は顧客の期待と現実との乖離です:
「わたしどもが美容整形手術をしますとき、お客様には『(手術後には)若々しく元気なお顔になりますよ』と伝えますし、実際、そのように見えるというデータもありますから、伝えている内容が嘘であるわけではありません。 しかし、手術後にお客様の魅力が向上するかといえば、そうでもないのです」
例えば、顔の一部だけ全くシワが無いとか、肉の付き方(頬のこけ方)が50~60代なのに顔にシワが無くてやけに白いとかの年齢的な統一感の無さが、美容整形手術によって魅力が向上しない原因ではないでしょうか。
一方、シカゴで美容整形外科で生計を立てている女性は、次のように今回の研究を批判しています:

「10段階の魅力評価というのが評価役ごとにまちまちなのですから、一定の基準が欠けているということになります。 したがって、今回の研究はまったくもって主観的な研究であり、こんな研究にはなんの意味もございませんっ」