薬用石鹸の殺菌・除菌効果は普通の石鹸と変わらない

(2015年9月) "Journal of Antimicrobial Chemotherapy" に掲載された韓国の研究によると、有害性が指摘されているトリクロサンを有効成分とする抗菌作用を持つ薬用石鹸の効果は普通の石鹸と変わりません。

研究の方法

この研究では2つの実験を行いました。 1つ目の実験では、米国食品医薬局(FDA)が手洗い効果の判定において重視する20種類の菌株すべてを対象に、トリクロサンを0.3%の濃度(法定の含有量上限)で含有する薬用石鹸と普通の石鹸とで殺菌効果を比較しました(水温は22℃または40℃で20秒)。

2つ目の実験では、16人の被験者の手にセラチア・マルセセンス(霊菌)と呼ばれる病原菌を付着させたのち薬用石鹸または普通の石鹸で30秒間手を洗ってもらい、薬用石鹸と普通の石鹸の細菌除去能力を調べました。

結果

1つ目の実験の結果、22℃と40℃いずれの水温でも薬用石鹸と普通の石鹸とで殺菌効果に違いはありませんでした。 ただし、9時間後の時点では薬用石鹸の方が殺菌効果が強くなっていました。

2つ目の実験では、薬用石鹸と普通の石鹸とで細菌除去能力に違いが見られませんでした。

結論
今回の結果から、トリクロサンに何時間も手を浸しておくなどするのであればともかく、数十秒間の手洗いという実生活的な観点からは薬用石鹸に普通の石鹸を超えるメリットは無いと考えられます。