抗生物質モキシフロキサシンで急性肝臓障害のリスクが二倍以上に

(2013年2月) "Canadian Medical Association Journal" に掲載された研究によると、モキシフロキサシンとレボフロキサシンというフルオロキノロン系に属する二種類の抗生物質により、急性肝臓障害のリスクが二倍以上になります。

フルオロキノロン系の抗生物質は効果範囲が広く、呼吸器感染症や副鼻腔症状などの患者に処方されます。 モキシフロキサシンについては、これまでにヨーロッパとカナダの当局が肝臓障害のリスクがあることを警告していますが、フルオロキノロン系抗生物質の安全性についての研究はほとんど行われてきませんでした。

研究の内容

この研究では、66才以上の高齢者であってモキシフロキサシンまたはその他の抗生物質を服用してから30日以内に肝臓障害で入院した人たちの健康記録を調べ、モキシフロキサシンと他の抗生物質とで急性肝臓障害になるリスクを比較しました。

その結果、モキシフロキサシンはクラリスロマイシンに比べて、急性の肝臓障害で入院するリスクが二倍以上となることが示唆されました。 さらに、同じフルオロキノロン系のレボフロキサシンについても、モキシフロキサシンほどではありませんが、肝細胞毒素症になる統計的に有意なリスクが示唆されています。

絶対リスクは低い
ただし、抗生物質により肝臓障害になるケースは10万人に6人と稀なので(絶対リスクが低いので)過度の心配は不要です。