女性は男性よりも不安症になりやすい

(2016年6月) "Brain and Behavior" 誌に掲載されたケンブリッジ大学の研究(グローバル・レビュー)により、女性は男性よりも不安症の人が多いことが確認されました。 不安症は障害や自殺の原因になります。出典: Women and People Under the Age of 35 at Greatest Risk of Anxiety

グローバル・レビューの方法
一定の基準を満たす48のシステマティック・レビューのデータを分析しました。 システマティック・レビューとは、既存の複数の研究のデータをまとめて分析する研究のことです。
つまり今回のグローバル・レビューは、複数の研究をまとめた研究をさらにまとめた研究ということになります。
結果
主な結果は次のようなものです:
  • 不安症の率が最も高いのは北米で、100人あたり8人ほどが不安症だった。 不安症の率が最も低いのは東アジアで、100人あたり3人未満だった。
  • 女性では不安症の人の率が男性の約2倍だった。 35才未満の若年層でも、男女を問わず不安症の率が高かった。
  • 何らかの疾患を抱えている人は不安障害も抱えていることが多く、例えば欧米諸国に住む心血管疾患(心臓病や脳卒中)の成人患者では約11%が全般性不安障害だった(男性より女性の方が不安障害の程度が強かった)。 多発性硬化症の患者では32%が不安障害だった。
  • 不安障害の一種である強迫性障害(OCD)は、妊婦に多かった。 世間全般ではOCDの罹患率は1%に過ぎなかったが妊婦では2%だった。 出産直後の女性でもOCDの罹患率が僅かに増加していた。
不安症と不安障害
不安症

不安症(anxiety)とは過度の(そして往々にして根拠の無い)心配が慢性的に続き日常生活に支障をきたすという状態のことです。 不安症の身体的な症状は動機・呼吸困難・胃の不調・筋肉の緊張・発汗・気絶しそうな感じ・震えなどです。 不安症は、心血管疾患(心臓病や脳卒中)やガンのリスク増加など深刻な疾患にも関与しています。

不安障害

仕事で問題が生じたときや、試験を受ける前、あるいは重大な決断を迫られたときに不安を感じたり神経質になったりするのは一般的ですが、このような不安感が去らなかったり悪化したりして日常生活にまで支障をきたすのが不安障害(anxiety disorder)です。 パニック障害や社交不安障害も不安障害の一種です。

一般的な不安障害の症状は次のようなものです: 落ち着かない・緊張が解けない・切羽詰って精神的にギリギリ・疲れやすい・集中できない・リラックスできない・イライラする・筋肉が緊張している・心配事に心が負けそう・よく眠れない。