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水中で行う運動も骨粗鬆症の予防に効果

(2017年4月) "Open Access Journal of Sports Medicine" に掲載されたボンド大学(オーストラリア)のメタ分析によると、水中で行う運動も骨粗鬆症の予防に効果があるかもしれません。

骨粗鬆症と骨密度

骨粗鬆症とは、骨形成速度よりも骨吸収速度が高いことにより、骨に多数の小さな穴ができる症状のことです。 骨粗鬆症の人は日常的な衝撃でも骨が折れてしまうため、入院や寝たきりのリスクが増加します。 骨密度は骨の丈夫さの指標で、数値が低くなり過ぎると骨粗鬆症と診断されます。

研究の背景

これまで、骨を丈夫にするには体に衝撃が加わるジャンプ運動などが良いとされてきましたが、関節炎などの疾患を抱えている人や肉体が衰えている高齢者はそういう運動を簡単には行うことができません。

水中で行う運動であれば、関節にかかる負担が少なく怪我をすることも少ないので、高齢者にも行いやすいのですが、水中で行う運動でも骨粗鬆症の予防に効果があるのかどうか明確ではありません。

そこで今回のメタ分析では、水中で行う運動に骨の健康を維持する効果があるのかどうかを調べたこれまでの研究を集め、それらのデータをまとめて分析しました。

メタ分析の方法

水中で行う運動の骨の健康への効果を調べた12の試験(*)のデータを分析しました。 12の試験のデータに含まれる人数は合計で629人、いずれの研究も被験者は閉経後の女性でした。

(*) 大部分がアクアビクス(水中で行う体操)の効果を調べた研究。水泳の効果を調べた研究も少しあった。 運動の頻度は週に1回~3回、1回あたりの運動時間は35~75分。 試験期間は3ヶ月間~2年間。
12の試験のうち、8つでは水中で運動する場合と運動をしない場合とを比較し、4つでは水中で運動する場合と陸上で運動する(*)場合とを比較しました。
(*) ランニングや筋力トレーニング。
結果

運動をしない場合に比べて水中で運動した場合には、腰部脊椎の骨密度と大腿骨頸部の骨密度が高くなっていました(平均で0.03g/cmと0.04g/cm)。

陸上で運動した場合に比べて水中で運動した場合には、腰部脊椎の骨密度が0.04g/cm2低くなっていたものの、大腿骨頸部に関しては統計学的に有意と言えるほどに骨密度の差が生じていませんでした。

結論
陸上で行う運動に比べれば効果は劣るものの、水中で行う運動も骨粗鬆症の予防に効果が期待できそうです。