アルギニンに歯垢を分解する効果

(2015年5月) "PLOS ONE" に掲載されたミシガン大学などの研究で、アミノ酸の一種であるアルギニン(L‐アルギニン)に歯垢を分解して虫歯や歯周病のリスクを下げる効果のあることが明らかになりました。 アルギニンはすでに、知覚過敏用のデンタル製品に用いられています。 出典: Naturally Occurring Amino Acid Could Improve Oral Health

アルギニン
アルギニンは赤身肉や鶏肉、魚、乳製品などタンパク質を含有する様々な食品にも含まれています。 アルギニンは体内でも作られますが、子供はアルギニンを体内で合成する能力が十分に発達していないため食事から摂る必要があります。

L‐アルギニン
Wikipedia によると、αアミノ酸(アルギニンもその1つ)の大部分にはD型とL型の2種類があり、食品中に存在するのはL型ということのようです。

歯垢(プラークとも呼ばれる。 細菌が作り出すバイオフィルム)は虫歯や歯周病の原因です。 歯垢を掃除する方法としてはクロルヘキシジンなどの抗菌剤が主に用いられますが、味覚障害や歯の汚れ(ステイン)の原因となることがあります。

研究の内容

この研究では口腔の内部を模した環境を用意し、そこで天然のヒトの唾液を用いて様々な種類の口腔細菌を培養して実験を行いました。

アルギニンが歯垢に有効であるメカニズムは明確にはわかっていませんが、歯垢のバイオフィルムの内部に住んでいる細菌のふるまいに作用して、細胞が(口腔の)表面にくっついていられないようにするのだと思われます。

今回の研究は生体外実験なので、L‐アルギニンの歯垢分解効果は今後の臨床試験で確認する必要があります。
実用化されれば、歯磨き粉にアルギニンが添加されるようになるのでしょうか? アルギニンは日持ちするのでしょうか?