(2017年10月)アミノ酸の一種であるアルギニンのサプリメントは、運動能力の向上を目的としてスポーツ選手に利用されますが、常用しているとインスリン感受性が損なわれる(インスリンの効き目が低下して血糖値が高くなる)恐れがあります(*)。
しかし、"Life Sciences" 誌に掲載されたサン・パウロ大学などの研究(動物実験)によると、運動をしつつアルギニンのサプリメントを服用するのであれば、アルギニンのこのような副作用も問題とはならないかもしれません。
(*) 今回の研究チームのメンバーが 2006年に"Life Sciences" 誌に発表した研究(動物実験)ではアルギニンの習慣的な摂取によりインスリン感受性が損なわれることが示されていますが、アルギニン・サプリメントの服用によりインスリン感受性(インスリン耐性)が改善するという研究も複数存在します。
研究の方法
ネズミの一群に4週間にわたりアルギニンを投与するという実験を行って、アルギニンの投与のみを行う場合と回し車で運動させつつアルギニンを投与する場合とでネズミの状態を比較しました。