岡山大学がアロマ・オイルを使ったフット・マッサージの効果を試験した結果

(2016年6月) "PLOS ONE" に掲載された岡山大学などの研究によると、アロマ・オイルを用いたフット・マッサージが血圧と不安症状の改善に有効かもしれません。出典: The Effects of Aroma Foot Massage on Blood Pressure and Anxiety in Japanese Community-Dwelling Men and Women

予備知識
アロマ・オイル

アロマ・オイル(エッセンシャル・オイル)はその種類によって様々な作用があり、リラックスや精神状態改善のために用いられています。 ある種のアロマ・オイルを鼻から吸い込むことにより、嗅覚系を介して血圧が下がったり抑鬱が軽減されたりすることが複数の臨床試験で示されています。

マッサージ

マッサージも健康に有益で、特にツボを刺激するとリラックス効果や心身の健康状態を改善する効果を得られることを示すデータが存在します。

研究の方法

27~72才(平均49才)の男女57人(男性は5人だけ)に4週間にわたって、アロマ・オイルを用いたフット・マッサージ(脚のマッサージ)を自分で行ってもらい、フット・マッサージを行わなかった時期とで血圧・心拍数・不安症状・生活の質(QOL)を比較しました。

血圧・心拍数の測定と不安症状や生活の質(QOL)に関するアンケートは、試験期間中に複数回実施しました。

結果
アロマ・オイルを用いたフット・マッサージにより、血圧が改善されたり不安症を抱える人の割合が減ったりしました。 精神面におけるQOLが向上する傾向も見られました(*)。 その一方で心拍数と身体面におけるQOLについては、フット・マッサージの効果が見られませんでした。
(*) 統計学的に有意と言える数字ではありませんでした。
留意点
今回の試験では広告によって被験者を募ったため、アロマ・マッサージの効果に期待している人が多数含まれていた(プラシーボ効果が強く働いた)可能性があります。 被験者が女性に偏っていた点も問題かもしれません。
アロマ・マッサージの内容
アロマ・オイルを用いたフット・マッサージは、インストラクターの指導の下で1週間あたり45分間×3回行われました。 マッサージの手順は次の通りです:
  1. まずフットバスを10分間使用します。
  2. アロマ・オイルを手に付けて香りを鼻から吸い込みます。
  3. アロマ・オイルを脚全体に塗り、手の平と指を使って太股から爪先までマッサージします。
  4. 適度な強さとテンポでツボを押します。
  5. マッサージが済んだら仰向けに寝て、5分間リラックスします。
マッサージ中にはジンジャー・ウォーター(ショウガ湯?)を約40mLと水を飲むことができました。 マッサージが行われたスポーツクラブの室温は38℃、湿度は65%というものでした。
38℃という気温はスポーツクラブでは一般的な室温です。 汗をかきやすいように室温が高めに設定されているためです。
試験に使われたアロマ・オイル

マッサージに使われたアロマ・オイルは、リラックス効果と心身の健康を意図してアロマセラピストが調合しました。 アロマ・オイルに使われたハーブは、ホホバ、ラベンダー、カモミール、サンダルウッド、イランイラン、マージョラムです。