コンテンツの利用をお考えの方は引用・転載をするときのルールをご確認ください。
Copyright (c)2013-2017 最新健康ニュース All Rights Reserved.

人工甘味料により摂取カロリーを判断できない体になる

(2012年6月) "Physiology & Behavior" 誌に掲載されたカリフォルニア大学サンディエゴ校などの研究によると、サッカリンなどの人工甘味料を日常的に摂取して脳が人工甘味料に慣れてしまうと、脳が甘さとカロリーの関係を正しく把握できなくなります。

人工甘味料で肩透かし

甘いものが口の中に入ってくると脳と腸は入って来るカロリーを消化するための準備をしますが、その甘いものが人工甘味料であると脳と腸は肩透かしを食らわされます。 甘いものが感知されたはずなのに、インスリンが増加しない、満腹感と満足感を増加させるホルモンが増加しない、糖が放出するドーパミンに由来する報酬の感覚を脳が受け取らないといった現象が生じるためです。

肩透かしの結果...

人工甘味料を日常的に摂取している人では、脳と腸がこのような肩透かしを何度も食らわされることになりますが、そうするうちに脳と腸は肩透かしに慣れてしまって、口内で甘いものを感知しても反応しなくなります。 その結果、カロリーを伴う本物の糖分が口内に入ってきても満腹感も満足感も感じない体になってしまうわけです。 そのために、ついつい食べ過ぎて(本物のカロリーを摂り過ぎる)しまうことになります。

研究の方法

今回の研究では、健康な若者24人にサッカリンまたは砂糖(ショ糖)の入った水をランダムに飲ませつつ脳をスキャンするという試験を行いました。

24人のうちの半数には人工甘味料が使われた清涼飲料水(以下「ダイエット・ソーダ」)を飲む習慣がありましたが、残りの半数にはそのような習慣はありませんでした。

結果

ダイエット・ソーダを飲む習慣があるグループとそのような習慣が無いグループはいずれも、砂糖と人工甘味料との甘味の強さと美味しさは同程度だと評価しました。

しかしその一方で、砂糖か人工甘味料かを判断するときの脳領域の反応において、両グループの間には明確な違いがありました。 ダイエット・ソーダを飲む習慣があるグループはもう一方のグループに比べて、サッカリンを摂取したときの報酬処理に関与する脳領域の反応が砂糖を摂取したときの反応に近かったのです。

おまけ
この研究チームが 2010年に行ったマウス実験では、人工甘味料(サッカリン)ばかりを与えられているネズミは人工甘味料ではカロリーが得られないことを体得し適量のエサを食べるようになるけれど、人工甘味料と砂糖を交互に与えていると人工甘味料と砂糖の区別がつけられずにエサを食べる量が増えて太ってしまうという結果になっています。