アスピリンなどの NSAID が侵攻性前立腺ガンの予防に有効かも

(2014年10月) "13th Annual American Association for Cancer Research International Conference on Frontiers in Cancer Prevention Research" で発表されたデューク大学(米国)の研究によると、アスピリンおよび/またはその他の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の使用(たぶん低用量アスピリンの常用)が侵攻性(増殖が早いタイプ)の前立腺ガンのリスク低下に有効かもしれません。

研究の方法

前立腺生検の結果は陰性だが前立腺特異抗原(PSA)の数値が 2.5ng/mL~10ng/mL であるという男性 6,390人のデータを調査しました。

6,390人のうち、アスピリンも NSAID も使用したことが無いという人は50%、アスピリン服用者は21%、アスピリン以外の NSAID の服用者は18%、アスピリンと NSAID を併用しているという人は11%でした。

結果

アスピリンおよび/または NSAID を使用しているという人では前立腺ガンのリスクが14%低下していました。

前立腺ガンのリスクに影響する様々な要因を考慮すると、アスピリンおよび/または NSAID の使用によって前立腺ガン全体では13%、高悪性度のものに限ると17%、それぞれリスクが低下していました。 一方、低悪性度の前立腺ガンに限ると、アスピリンや NSAID によるリスク低下は見られませんでした。

データに含まれる男性を欧州の人と北米の人に分けて分析しても、有意な違いは見られませんでした。 デュタステライド(前立腺肥大症の薬)服用の有無による影響も見られませんでした。

また、今回の研究では(たぶんアスピリンを含む)NSAID による PSA の低下幅が僅かであることも明らかになりました。 したがって、NSAID の服用が PSA による前立腺ガンのリスク把握の妨げとなることは無いと思われます。

コメント
研究者は次のように述べています:
「今回の研究は『抗炎症薬によって前立腺ガンの発症を阻止できる』という仮説を裏付ける結果となりましたが、正式な無作為試験によって今回の結果を確認する必要があります。 さしあたり、前立腺ガンを予防する目的で抗炎症薬を飲もうとする場合には、リスクとベネフィットに関して医師に相談することをお勧めします」