牛乳をよく飲む人はガンになりやすい?

(2019年5月) "European Journal of Nutrition" に掲載されたドイツの研究で、牛乳の飲用量が多い人はIGF-1(insulin-like growth factor 1)の血中濃度が高いという結果になりました。
著者: Eugenia Romo Ventura et al.
タイトル: Association of dietary intake of milk and dairy products with blood concentrations of insulin-like growth factor 1 (IGF-1) in Bavarian adults

IGF-1、ガン、乳製品

これまでの研究で、IGF-1血中濃度が高い人はガン(特に前立腺・乳・大腸のガン)になりやすいことが示されています。

IGF-1は主に肝臓で作られるホルモンです。 Dr. Fuhrman という米国のセレブ医師のサイトによるとIGF-1は筋肉や骨の維持に必要で、特に高齢者で不足が問題となります。 IGF-1血中濃度が低いと2型糖尿病のリスクが高いという研究もあります。

これまでにも乳製品の摂取量とIGF-1血中濃度との関係を調べた研究(観察研究や介入研究)が複数行われていますが、それらの結果の方向性は必ずしも合致していません。

研究の方法

18~80才の男女526人の乳製品摂取量とIGF-1血中濃度を調べました。 乳製品摂取量はアンケートで調べました。

結果

乳製品の摂取量が400g増えるごとにIGF-1血中濃度が16.8μg/L増加していました。

乳製品の種類別では、牛乳の摂取量が200g増えるごとにIGF-1血中濃度が10.0μg/L増加していましたが、チーズヨーグルトの摂取量とIGF-1血中濃度との間には関係が見られませんでした。

IGF-1の血中濃度はどれぐらい?

Arquivos Brasileiros de Endocrinologia & Metabologia 誌(2010年)に発表されたブラジルの調査(100人を調べた)では、IGF-1血清中濃度は年を取るにつれて低下しています。 21~25才では115~345(平均195)μg/Lなのが、66~70才では66~198(平均110)μg/Lにまで下がっています。

とある文献によると、IGF-1血中濃度は一般的に84~100μ/L(*)の範囲にあるととIGF-1不足とみなされるそうです。
(*) μg/L?