受動喫煙によって吸入ステロイドの効果が損なわれる理由

(2014年2月) "Chest" 誌に掲載された英国の研究により、受動喫煙によって吸入ステロイドの効果が損なわれる仕組みが明らかになりました。 副流煙が原因で、喘息の治療薬の有効性を高める酵素の体内量が減少していたのです。

受動喫煙(二次喫煙)は子供の喘息が悪化する原因となるだけでなく、喘息の治療(発作を抑える)に用いられる吸入ステロイドの効果が損なわれる原因ともなることが知られています。

研究の方法

今回の研究では喘息の子供たち19人を調査しました。 19人のうち9人は自宅で喫煙をする人の子供で、10人は非喫煙者の子供でした。

結果

家庭で副流煙にさらされている子供では、肺の細胞に存在する HDAC2 酵素の量が非喫煙者の子供の半分ほどにまで減っていました。 HDAC2 はステロイドが抗炎症作用を発揮するのに必要です。

解説

受動喫煙によって吸入ステロイドが効き難くなるとステロイドの用量を増やすことになり、そうすると今度はステロイドの副作用が問題になってきます。

研究者は次のように述べています:

「副流煙にさらされている喘息の子供では、成人の喫煙者に見られるステロイド耐性の原因となる分子の異常と同じ異常が見られました」

「受動喫煙から子供たちを守るための法律を制定する必要があります。 子供がいる車内での喫煙を禁止する法律だけでは不十分で、子供がいる家庭での喫煙も禁止するべきです」