ビタミンDにより、ステロイドが効かない喘息にも効くようになる

(2013年5月) "Journal of Allergy and Clinical Immunology" に掲載された英国の大学の研究によると、ビタミンDによって喘息の症状を緩和できる可能性があります。 免疫系のうち喘息において過活動している部分を鎮静する作用がビタミンDに期待できるというのです。

研究の方法

この研究では、インターロイキン-17(IL-17A)という体内の化学物質に対してビタミンDが及ぼす作用を調べることを目的として、 次の3つのグループから細胞サンプルを採取して IL-17A の生産および量を調べました。

  • ステロイドが効かない喘息患者18人
  • ステロイドが効く喘息患者10人
  • 健常者10人(対照群)

IL-17A は免疫系の一部であり感染から体を守るうえで必要なのですが、量が多過ぎると、喘息を悪化させたり、喘息の治療薬であるステロイドの効き目を損なったりする原因となることがあります。

結果
主な結果は次の通りです:
  • IL-17A の量は、健常者よりも喘息患者で有意に多かった。
  • 同じ喘息患者でも、ステロイドが効く人よりも効かない人のほうが、IL-17A の発現量が多かった。
  • ステロイドでは喘息患者における IL-17A の生産量を低下しなかった。
  • (ステロイドが効く患者と効かない患者の両方を含む)全ての喘息患者において、ビタミンDによって、IL-17A の生産量が有意に減少した。
研究者によると、ビタミンDとステロイドを併用することによって、ステロイドが効かない患者に対してステロイドが効くようになるだけでなく、ステロイドが効く患者でステロイドの使用量を減らせる(したがってステロイドの副作用も減る)ようになる可能性があります。