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無症状でも動脈硬化がある人では軽度認知障害のリスクが増加

(2014年11月) Radiological Society of North America(北米放射線医学会)で発表予定のテキサス大学の研究で、症状が出ていない程度であってもアテローム性動脈硬化がある人では軽度認知障害(MCI)のリスクが増加するという結果になりました。

アテローム性動脈硬化
アテローム性動脈硬化とは、動脈の血管壁に脂肪やコレステロールなどが付着してプラークと呼ばれる物質を形成し、それが蓄積することによって血流が妨げられるという病気です。 アテローム性動脈硬化は、頚動脈(脳に血液を運ぶ動脈)や冠状動脈(心臓に酸素を供給する動脈)、腹部大動脈(心臓から腹部を通って体全体に酸素を含んだ血液を供給する動脈)など人体のどの箇所の動脈にも発生する可能性があります。

この研究では、心血管疾患の症状が出ていない平均年齢44才の男女 1,903人(様々な人種を含む)を対象に、次の3つの検査を実施しました:

  1. 認知能力のテスト。 Montreal Cognitive Assessment(MoCA)と呼ばれる MCI の有無をチェックするためのテストで、30点満点。
  2. MRI による脳の検査。 白質病変(White Matter Hyperintensity、"WMH")のサイズを測定した。 MRI の映像において明るい白点として写る「高信号域(high signal intensity areas)」は白質の異変を示す。 高信号域は正常な老化現象の一部ではあるが、WMH が過剰に存在する場合には認知障害が疑われる。
  3. 動脈のプラーク蓄積量の検査。 MRI を用いて頚動脈および腹部大動脈の血管壁の厚みを測定し、断層撮影レントゲン写真術(CT)を用いて冠動脈の石灰化(心臓の動脈に蓄積している石灰化プラークの量)を測定した。

これらの結果を分析したところ、アテローム性動脈硬化の交絡要因(年齢・性別・人種・喫煙習慣・糖尿病・高血圧など)を考慮したうえでなお、アテローム性動脈硬化と MCI のリスクとの間に有意な関係が認められました。

頚動脈内壁の厚みにおいて上位25%に入るグループでは、認知機能障害(MoCA のスコアに基づく)を抱えているリスクが21%増加していました。 また、冠動脈石灰化のスコアが高いグループでは、WMH が過剰に存在するケースが増加していました。