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クルマの排気ガスが動脈硬化の原因に

交通量と心臓疾患の関係を示唆する研究はこれまでにも複数あり、例えば、2012年に発表されたデンマークの研究では、交通騒音で心臓発作のリスクが有意に増加することが示されています。 (心臓発作の時点またはそれ以前の5年間において)騒音が10デシベル増加するごとに、心臓発作のリスクが12%増加していました。

今回 "EuroPRevent 2013" で発表されたドイツの研究によって、交通公害などに由来する微小粒子状物質(PM2.5)の大気汚染に長期間さらされることで、交通騒音とは別口で、動脈硬化(アテローム性)になるリスクが増加することが示されました。

この研究では、平均年齢60歳の人たち 4,814人のデータを用いました。 これらの人たちが被った交通騒音の程度は道路地図から算出し、同じく粒子状汚染物質の程度は、化学物質輸送モデル(CTM、大気中の化学物質の移動をコンピューターで計算する)で評価しました。

動脈硬化の程度は、CTスキャンで胸部大動脈における石灰化の程度を判断することで評価しました。この胸部大動脈カルシウム沈着(thoracic aorta calcification、TAC)は、潜在的なアテローム性動脈硬化の一般的なマーカーです。

分析の結果、PM2.5の量が多いほど、そして幹線道路に近いほど、TAC がひどいことが示されました。 TACの程度は、2.4μm以下の微粒子(つまり、PM2.5)の量が一段階(何をもって一段階とするかは不明)増えるごとに 20.7%増加し、交通量の多い道路までの距離が 100m近くなるごとに 10%増加していました。

研究者によると、この結果により、PM2.5 と 交通騒音はそれぞれ単独で、TACの増加(動脈硬化のリスク)と関連付けられるということになります。

PM2.5と交通騒音はいずれも、自律神経系を失調させることで心血管疾患のリスクを増加させていると考えられます。 自律神経系の失調で心血管疾患のリスクが増加するのは、自律神経系が血圧、血中脂質、血糖値、血栓、血液の粘度を調節しているためです。