アトピー性皮膚炎の原因が遺伝子レベルで明らかに

(2012年12月) "PLoS ONE" に掲載されたオレゴン州立大学の研究により、アトピー性皮膚炎の原因が遺伝子レベルで明らかになりました。 Ctip2 というタンパク質の不足がアトピー性皮膚炎の原因だったのです。

Ctip2

Ctip2 には2つの役割があります:

1つは今回の研究グループが以前の研究で明らかにしたもので、肌の脂質の生合成です。肌の脂質は、肌の水分を維持し肌を健やかに保つために必要となります。

もう1つの役割が今回の研究で明らかになったもので、肌の細胞が作り出す TSLP というサイトカイン(タンパク質の一種)を抑制するという役割です。 TSLP は炎症の原因となることがあります。

TSLP

TSLP は通常はヒトの皮膚には検出できない程度の量しか存在ませんが、皮膚で Ctip2 が生産されないように遺伝子を改造された今回の実験動物では通常の 1,000倍の TSLP が検出されました。

今回の実験動物では Ctip2 が存在しないために、肌の脂質不足と炎症の原因となる TSLP が大量に存在していたというわけです。

実用性
今回の研究成果は、肌における Ctip2 の発現量を増加させる化合物などの効果的な治療法につながる可能性があります。