前兆タイプの偏頭痛は、心臓発作や脳卒中の主要なリスク要因

(2013年1月) 米国神経学会で発表されたフランス国立保健医学研究機構の研究によると、前兆(*)のあるタイプの偏頭痛のある女性では心臓発作と脳卒中のリスクが増加する可能性があります。
(*) 前兆とは、目がチカチカするとか、波打つ線が見えるなどの閃輝性暗点の症状の他、知覚麻痺、刺すような痛み、嗅覚の異常などのことで、「オーラ」とも呼ばれます。
研究の方法

この研究では45才超の女性 27,860人の15年分のデータを分析しました。 このうち前兆タイプの偏頭痛を抱えていたのは 1,435人でした。

結果

心血管疾患(心臓病や脳卒中)による死亡件数は 1,030件で、前兆タイプの偏頭痛は心臓発作および脳卒中のリスク要因として、高血圧に次ぐ二番目に主要なものであるという結果でした。

糖尿病・喫煙・肥満・家族歴・病歴などの要因よりも前兆タイプの偏頭痛のほうが、心臓発作および脳卒中のリスク要因への影響が大きいということになります。
リスク要因としての強さは、高血圧 ≒ 前兆タイプの偏頭痛 > 糖尿病 >> 家族歴・喫煙習慣 > 肥満という順序でした。

前兆の出ないタイプの偏頭痛では心臓発作や脳卒中のリスクは増加していませんでした。

男性では?

研究者によると、男性にも今回の結果が適用されると思われます。 2010年に英国で行われた研究では、男性でも女性でも前兆タイプの偏頭痛がある場合には心臓発作または脳卒中で死亡するリスクが増加するという結果になっています。 前兆タイプではない偏頭痛ではこのリスクは増加していませんでした。

コメント
研究者は次のように述べています:

「前兆タイプの偏頭痛が心臓発作や脳卒中の原因になっているとは限らず、何らかの要因(例えば血管など)が、前兆タイプの偏頭痛と心臓発作や脳卒中とを引き起こしている可能性もあります」

「前兆タイプの偏頭痛のある若い女性は、喫煙やホルモン系の避妊薬を避けるのが良いでしょう。 喫煙・血圧・体重・運動などの生活習慣に気をつけるのも心臓発作や脳卒中を回避するうえで有益です。 ただし、若い人では脳卒中のリスクは非常に低いので、あまり心配する必要はありません」