低用量の抗不安薬が自閉症治療に有効かも

(2014年3月) "Neuron" 誌に掲載された研究によると、自閉症は興奮性ニューロンの活性増加ではなく抑制性ニューロンの活性減少が原因であり、この原因を減衰させるのに抗不安薬が有効かもしれません。

この研究ではまず、正常なマウスの抑制性ニューロンの作用を低下させました。 すると、自閉症的な社会的行動の欠陥が見られました。 そして、ベンゾジアゼピン系の薬(不安感や癲癇発作の治療に用いられる)を低用量でマウス(抑制性ニューロンの作用を低下させたのとは別のマウスかも)に投与すると、抑制性ニューロンの活性が増加して自閉症的な行動が減衰しました。

従来の薬物による自閉症治療のアプローチでは、興奮性ニューロンの活性を抑制することに主眼を置いていましたが、あまり良い試験結果は出ていません。

研究者は次のように述べています:

「今回の研究では、厳密な動物実験により、自閉症における社会的交流、反復行動、および認知障害を改善するのに抑制性の神経伝達を強化するというアプローチが有効であるという強力なエビデンスが得られました」


今回の結果がヒトにも適用できることを確認するにはベンゾジアゼピン系薬(あるいは同系統の新薬)を用いた臨床試験が必要となりますが、アストラ・ゼネカ社と米国立保健研究機構が共同で、既に試験を1つ開始しています。