GFCF食は自閉症の症状緩和に効果なし

(2015年9月) "Journal of Autism and Developmental Disorders" に掲載されたロチェスター大学医療センターの研究で、自閉症児の食事からグルテンとカゼイン(牛乳などの成分)を排除しても自閉症児の振る舞い・睡眠・便通への効果が見られないという結果になりました。

研究者は次のように述べています:
「グルテンとカゼインを排除した食事(GFCF食)は何年も前から、自閉症の緩和に有効かもしれないということで人気がありますが、今回の試験ではGFCF食にそのような効果は認められませんでした」
研究の方法

この研究では2.5~5.5才の自閉症児22人(試験終了まで残ったのは14人)を対象にまず、4~6週間にわたりGFCF食を実施しました。

次に、12週間にわたって①グルテン、②カゼイン、③グルテンとカゼイン両方、または④プラシーボを含む間食(菓子パンやクッキー、プリンなど)を一定期間ずつ子供たちに与えて、子供たちの注意力・活動性・睡眠状況・便通に関するデータを取りました。

グルテンとカゼインを与える際には、これらが入っているかどうか見分けが付かないようにし、二重盲検法も用いました。

行動介入プログラムなどの自閉症の治療はどの子も(そして、おそらくどの期間にも)同じように受けていたため、子供の間で違いが生じたとすればそれは食事によるものだと考えられます。
その後さらに12週間にわたり経過を観察しました。
結果

グルテンやカゼインを与えた12週間とグルテンやカゼイン(あるいはプラシーボ)を与えなかった4~6週間とで、自閉症児の振る舞い・睡眠・便通に違いが見られませんでした。

GFCF食が有益である可能性も

今回の研究では自閉症児にGFCF食は効果が無いという結果になりましたが、研究者によると、アレルギーや胃腸障害がある子供の場合にはGFCF食も有益かもしれません。 今回の試験では、アレルギーや胃腸障害などの共存症が無い自閉症児を被験者として選んだため、セリアック病、鉄分またはビタミンDの欠乏症、あるいは小麦や牛乳のアレルギーを抱えている自閉症児が除外されています。

また、GFCF食よりもさらに制限が強い食事療法であれば自閉症の症状に効果がある可能性も残っているので、その点についても今後の研究で確認する必要があります。

注意点
研究者によるとGFCFを行う際には栄養士に相談するのが良いようです:
「栄養のバランスを保ったうえでGFCF食を行うことは可能ですが、栄養士の協力を得ずにGFCF食を行うとカルシウムとビタミンDが不足するなど栄養バランスが崩れることがあります」