数学センスの有無を探るための赤ちゃん向けテスト

(2013年10月) "Proceedings of the National Academy of Sciences" 誌に掲載された研究によると、数の数え方を知らない時点で数が多いグループと小さいグループを直感的に見分けられる赤ちゃんは、数学が得意な人間に育つ可能性があります。

この研究結果から、この数に関する生来の嗅覚を基礎として、数学的な能力が築かれるのだと考えられます。

研究者によると、ヒトの赤ちゃんは生まれた時点ですでに、数に対する原始的な感覚を備えています。 赤ちゃんは、数を数えたり、数字を扱ったり出来るようになる前から、複数の物のグループ同士を見比べて、どちらの物の数が多いグループがどちらであるかを判断できるのです。 これは大人が例えば、15個のオレンジと6個の苺を一瞥しただけで、オレンジと苺どちらの数が多いかを直感的に判断できるのと同じことです。

研究の方法

この研究では、生後半年の赤ちゃん48人を対象に、スクリーンに映し出された大きさと位置が変化するドット(点々)を見せるという実験を行いました。

ただしスクリーンは2つあり、一方のスクリーンには常に同一の数のドット(例えば8つ)が映し出され、もう一方には2種類のドット数が切り替えて(例えば8つと16)映し出されました。 つまり、一方のスクリーンではドットの大きさと位置のみが変化し、もう一方のスクリーンではドットの大きさと位置に加えて数も変化するというわけです。

赤ちゃんには動く物に興味を示すという性質があるので、赤ちゃんが数の違いを認識できれば、ドットの大きさと位置だけでなく数も変化するスクリーンの方に興味を示すはず(数も変化するほうが画面の変化の度合いが大きいから)だというわけです。

結果
この赤ちゃんたちが3.5才にまで成長したときに、①数を数えることなく(直感的に)数を比較させるゲームと、②IQ テスト、③数が最も大きな数字を当てるテストを実施したところ、生後半年の時点で数が変化する方のスクリーンに見入っている時間が長かった子供ほど、これらのテストの成績が優れていました。